
「今日もETCが使えない…」とため息をついた経験、ありませんか?高速道路を利用するドライバーなら誰しも一度は遭遇したことがあるETCシステムの障害。そんな時、ふと疑問に思うのが「なぜJRのように遅延払い戻しがないのか」ということです。実はこの違いには、日本の交通インフラの根本的な仕組みが関わっているんです。
ETC障害の仕組みとJR遅延の違い
JRの場合、列車が120分以上遅延すると「遅払証」が発行され、運賃の一部が払い戻されます。一方、ETCシステムがダウンしても高速道路は無料開放されません。これは、ETCが単なる「決済システム」であるのに対し、JRの遅延は「サービスそのものの提供不全」とみなされるからです。
6日午前0時30分に発生した東名高速や中央道のETC障害では、7都県でETCレーンが閉鎖されましたが、係員が対応する一般レーンは通常通り機能していました。つまり「通行サービス自体は提供されている」という点が、JRの運行停止とは根本的に異なるのです。
過去60日間の障害履歴が確認できる
Googleサービスの障害情報のように、ETCのシステム状況も「中日本高速道路」などの運営会社サイトで確認可能です。特に大規模障害時は、各社の公式SNSやニュースサイトで速報が流れるので、アラート設定がおすすめです。
2022年問題と2030年問題
実はETC車載器には「使用期限」があるのをご存知ですか?2007年以前の旧型機種は2022年12月から、セキュリティ非対応機種は2030年頃に順次使用不可となります。この背景には電波法改正とサイバーセキュリティ強化があり、最新機種への更新が推奨されています。
ユーザーが取るべき対策
- 車載器の製造年確認(2007年以降か)
- 代替ルートの事前チェック
- 現金またはクレジットカードの携帯
- 高速道路会社の障害情報ページのブックマーク
「なぜ無料開放しないのか」という疑問には、①通行サービスは継続されている、②ETCはあくまで決済手段の一つ、③全国一律の対応が困難、という3点が理由として挙げられます。確かに不便に感じる場面もありますが、インフラとしての公平性を維持するための措置とも言えるでしょう。
次回ETCが使えなくなった時は、この記事を思い出して冷静に対処してくださいね。安全運転を第一に、賢いドライブを!
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