これ知ってる?要介護1でも特別養護老人ホームに入れるんです

豆知識
higejii(ひげ爺)
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こんにちは。介護について悩んでいるご家族やご本人、または将来に備えて情報を集めている皆さんに向けて、今回は「要介護1でも特別養護老人ホーム(特養)に入れるの?」というテーマでお話しします。

「特養は要介護3以上じゃないと入れないんでしょ?」と諦めていませんか?実は、要介護1や2の方でも“特例入所”という制度を活用すれば、特養に入居できる可能性があるんです。この記事では、その具体的な条件や手続き、実際の事例、そして特養以外の選択肢まで、わかりやすく解説します。

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特別養護老人ホーム(特養)とは?

まずは、特養について簡単におさらいしましょう。

  • 特養は、常時介護が必要で自宅での生活が難しい高齢者が入居できる公的な介護施設です。
  • 民間の有料老人ホームよりも費用が安く、低所得の方でも利用しやすいのが特徴です。
  • 入浴や排泄などの介護サービス、食事の提供、季節のイベントやレクリエーションなど、メリハリのある生活が送れます。
  • 2022年時点で、特養の入居待ちは27.5万人にも及んでいます。

原則は「要介護3以上」だけど、特例入所がある!

2015年4月の介護保険法改正以降、特養の入居条件は原則「要介護3以上」となりました。ですが、やむを得ない事情がある場合は、要介護1や2でも“特例入所”が認められています

特例入所の主な要件

  • 一人暮らしで家族や地域の支援が期待できない場合
  • 認知症や精神障害などで日常生活に支障をきたす症状や行動がある場合
  • 家族が病気やケガで介護できない、または虐待などの問題がある場合
  • 経済的な理由で他の施設に入れない場合

ただし、介護の必要性が高く、在宅生活が本当に困難な場合に限られます。訪問介護やショートステイなどで生活が維持できる場合は、特養への入居が認められないこともあります。

実際にあった特例入所の事例

より具体的にイメージできるよう、実際の事例を紹介します。

特例入所が認められたケース

  • 一人暮らしで危険が大きい場合
     クーラーもない住環境で体調を崩しやすく、歩行器で階段を移動するなど危険が大きいため、訪問介護やショートステイを利用しても自宅生活は困難と判断され、特養入居が認められました。
  • 家族が介護できない場合
     認知症の方が家族と同居していたものの、主介護者の息子が末期癌となり、他の家族も病気や障害があったため、在宅介護が不可能と判断され特例入所が認められました。

特例入所が認められなかったケース

  • 軽度認知症でサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で生活できていた場合
     認知症の症状はあるものの、サ高住で落ち着いた生活ができていたため、特養入居の必要性が認められませんでした。

特例入所の手続きと流れ

「自分や家族が当てはまるかも?」と思ったら、まずは担当のケアマネジャーや市町村の介護保険課に相談しましょう。

  1. 希望する特養を決めて、申込書や必要書類を提出します。
  2. 施設や自治体の検討委員会で審査され、入居の可否が決まります。
  3. 審査に通っても、施設の空き状況や優先順位によってはすぐに入居できない場合もあります。

特養に入れなかった場合の選択肢

もし特例入所が認められなかった場合でも、他にも高齢者向けの施設はたくさんあります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

  • 安否確認や生活相談などのサービスが付いている賃貸住宅。
  • 介護サービスは基本的に外部事業者と契約が必要。
  • 入居時の初期費用が比較的安く、住み替えもしやすい。

介護付き有料老人ホーム

  • 24時間体制の介護サービスやレクリエーションなどが受けられる。
  • 自立から要介護5まで幅広く対応。
  • 民間運営のため、特養より費用は高め(月額15~30万円+入居一時金)2

グループホーム

  • 認知症の方が共同生活を送りながら、症状の進行を抑制するサービスを受けられる。
  • 重度の認知症の場合は入居できないこともある。

介護型ケアハウス

  • 自立が困難な高齢者向けで、生活支援や介護サービスが受けられる。
  • 収入に応じて費用が決まるため、低所得の方にも利用しやすい。

まとめ:まずは相談から始めよう

特養は「要介護3以上」というイメージが強いですが、要介護1や2でも特例入所の道が開かれています。ただし、条件は厳しく、必ずしも誰でも入れるわけではありません。

  • 一人暮らしで支援がない
  • 認知症や精神障害で日常生活に大きな支障がある
  • 家族が介護できない
  • 経済的に他の施設が難しい

こうした事情に当てはまる場合は、ぜひケアマネジャーや市町村の窓口に相談してみてください。

また、特養以外にも多様な選択肢があります。ご本人やご家族の状況に合わせて、最適な施設を選ぶことが大切です。焦らず、納得のいく選択をしてください。

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