65歳から社会保険付きで働きながら年金を受け取るとどうなる?66歳以上で退職したら年金は増えるのか徹底解説

豆知識
higejii(ひげ爺)
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こんにちは。今日は「65歳から社会保険に加入しながら働き続け、年金を受け取った場合どうなるのか? そして66歳以降に退職すると年金は増えるのか?」という、多くの方が気になるテーマをじっくりお話ししていきます。

「年金はいつから受け取るのがベスト?」
「働き続けてもらえるの?」
「66歳以降に退職すると有利になるの?」

といった疑問は、定年や再雇用を前にした方だけでなく、50代後半から老後の資金計画を考え始めた人にとっても大きな関心ごとですよね。

年金制度は複雑に見えますが、仕組みをかみ砕いて理解すれば「働き方と年金の最適なバランス」が見えてきます。それでは一緒に整理していきましょう。

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65歳からもらえる年金の基本

まず押さえておきたいのは「65歳からもらえる年金の種類」です。

  1. 老齢基礎年金
    国民年金を納めていた分が対象。満額は40年間納付して約80万円前後(物価等により変動)。
  2. 老齢厚生年金
    会社員や公務員時代に厚生年金をかけていた分。報酬比例となり、年収や加入期間によって額が変わる。

多くの人は、この2つを合わせて「老齢年金」を65歳から受給することになります。

65歳以上で働くときの社会保険と年金の関係

「65歳でまだ働けそうだから、再雇用で社会保険に入って働きたい」――こうしたケースは増えています。

65歳以降も、以下の条件を満たせば厚生年金と健康保険の“社会保険加入”が続きます。

  • 原則として、所定労働時間・労働日数が正社員の3/4以上
  • 2022年以降は中小企業でも一定の条件を満たせば加入義務あり

つまり、65歳で雇用継続すると「年金を受け取りながら社会保険料も払う」ことになるわけです。

ここで重要なのが 「在職老齢年金制度」 です。

在職老齢年金の仕組み(65歳以降)

65歳以上で厚生年金に加入しながら働く場合、年金は「在職老齢年金」のルールで調整されます。

  • 毎月の給与+年金額(厚生年金部分のみ対象)が 47万円を超えると、一部カットされる
  • 47万円以内なら基本的に減額されない

つまり、65歳で社会保険付きの雇用を継続していても、年金をまるごとストップされるわけではなく、収入が高い人だけが調整されるのです。

「年金が全部もらえなくなるのでは?」と心配する声をよく聞きますが、多くの人にとっては“フルで受給しながら働ける”というケースが多いのです。

では、66歳以降に退職すると年金は増えるのか?

ここが一番のポイントですね。

結論から言うと――
はい、将来の年金額が増える可能性があります。

理由は大きく2つあります。

厚生年金の加入期間が延びる

社会保険に入って働いている間は「厚生年金の加入期間」が増えます。その結果、退職後に改めて年金額を再計算(再裁定)することで、受け取れる年金が増えるのです。

例えば、65歳から67歳まで2年間フルタイムで厚生年金に加入した場合、その分の報酬比例年金が上乗せされます。金額は人によりますが、年間数千円~数万円程度増える方もいます。

66歳以降に退職すれば「在職老齢年金の減額調整」が消える

働いている間は「給与+年金」で47万円を超えるとカットされる仕組みでしたが、退職すればカットはなくなります。
つまり、66歳以降で退職すれば「満額の年金が復活する」わけです。

「働いて収入がある間は多少カットされても問題ない。むしろ退職した後にフルで年金をもらえるのが安心」――こういう考え方もできます。

誤解しやすいポイント

ここで、よくある誤解を整理しておきましょう。

  1. 「65歳で雇用継続=年金が止まる」→×
    → 多くの人は止まりません。高収入でなければそのまま受給できます。
  2. 「66歳で退職したら急に増える」→△
    → 増えるのは「再計算で上乗せされる分」+「在職老齢年金の調整が解除される分」。ドカンと跳ね上がるわけではないが、確実に有利。
  3. 「働いてる間は年金を受け取らない方が良い」→場合による
    →「繰下げ受給」を選べば年金額は増えますが、“現役収入+通常の年金”という二重取りの方がトータルではお得なケースも多いです。

65歳からの働き方シナリオ例

仮に年金月額12万円の人が、65歳以降も働いているケースをシミュレーションしてみましょう。

  • ケースA:65歳で年金を受け取りつつ月収20万円
    → 年金は減額なし。働きながら合計32万円の収入。
  • ケースB:65歳で高収入(月収35万円)
    → 合計額が47万円を超えるため年金が一部カット。ただし退職後はフルで戻る。
  • ケースC:年金を66歳まで繰下げて、66歳で退職して受給開始
    → 年金額は約8%増額。ただし65歳の時点では年金ゼロ。生活資金は給与に依存。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の貯蓄や生活水準に合わせて選ぶことが大切です。

ではどういう選択がベスト?

もしあなたが「65歳から生活費を補える年金が欲しい」なら、すぐ受給開始+働きながら併用がおすすめです。

逆に「給与収入で十分生活できるし、老後にもう少し年金を増やしたい」なら、繰下げ受給(66歳や70歳まで)も検討の余地ありです。

ただいずれにせよ、66歳以上で退職すれば、確実に『再計算分の増額』と『減額解除』で有利になる、これは覚えておいて損はありません。

まとめ

  • 65歳から社会保険に加入して働いても、年金は原則受け取れる
  • 給与と年金の合計が47万円を超えると、在職老齢年金で一部カットされる
  • 66歳以降で退職すると、
    ① 厚生年金の加入期間延長で年金額アップ
    ② 在職調整が消えて満額に戻る
  • 年金の繰下げ戦略も含めて「自分に合った受給と働き方プラン」を考えるのがベスト

読者のあなたへ

年金と働き方の関係は「知っているかどうか」で大きく差が出ます。
もし今65歳前後で「あと何年働くか」「いつ年金をもらい始めるか」で悩んでいるなら、ぜひシミュレーションをしてみてください。

「66歳以降で退職すれば年金は増える」という事実は、多くの方が見落としています。ぜひ一歩先を見据えた選択をして、安心の老後を手に入れてください。

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