
こんにちは、みなさん。最近テレビをつけると、どのチャンネルも似たような番組ばかりだと感じませんか?動物が可愛くじゃれ合う映像や、有名人が美味しそうに食事を楽しむシーン…。確かに癒されるし、お腹も空いてくる。でも、「またこれ?」と、正直うんざりしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、なぜここまでテレビ番組が動物ものや食べ物番組に偏ってしまったのか、そしてその背景にあるテレビ局の企画力低下について、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。
なぜ動物・食べ物番組ばかり?
まず、動物や食べ物をテーマにした番組が多い理由を考えてみましょう。
- 視聴率が取りやすい
動物や食べ物は、老若男女問わず幅広い層に受け入れられやすいテーマです。特に動物の可愛さやグルメの美味しそうな映像は、SNSでも拡散されやすく、安定した視聴率が見込めます。 - 制作コストが比較的低い
ドラマや大型バラエティに比べて、動物や食べ物を扱う番組はロケや編集にかかるコストが抑えやすいという現実的な事情もあります。 - スポンサー受けが良い
食べ物やペット関連の企業がスポンサーになりやすく、番組とタイアップしやすいのも大きな理由です。
視聴者は本当に満足している?
しかし、実際に視聴者はどう感じているのでしょうか。東洋経済オンラインのアンケート調査によれば、「また同じような番組か」と感じている人は少なくありません。特に「CM前後で同じ映像を繰り返す」「内容が薄い」など、番組の作り方に対する不満が多く集まっています。
「いいところでCMに行くだけでストレスがたまるのに、CM明けに同じ映像を見せるのは時間の無駄。視聴者をなめている!」(30代男性)
こうした声にテレビ局はどこまで耳を傾けているのでしょうか。
企画力低下の背景にあるもの
テレビ局の企画力が低下しているという指摘は、業界関係者の間でもよく聞かれます。フジテレビの昼のバラエティ番組「ぽかぽか」は、若手のアイデアを積極的に取り入れた新しい試みでしたが、視聴者の共感を得るには至らず、視聴率も低迷。過去の成功例に頼らず新しいことに挑戦しようとする姿勢は評価できますが、具体的な方向性やブランド戦略が見えないまま、結果として「浅い」「刺激が足りない」と感じられてしまったのです。
また、番組制作現場では予算削減や人材流出が続き、これがさらにコンテンツの質低下を招いているという悪循環も指摘されています。
なぜ新しい企画が生まれにくいのか?
- リスク回避の空気
新しいことに挑戦して失敗するよりも、無難なテーマで安定した数字を狙う傾向が強まっています。特にスポンサーや広告主の意向が強く反映されるため、冒険的な企画は通りにくくなっています。 - 人材と予算の問題
優秀なクリエイターがネット配信や他業界に流出し、現場の人手不足が深刻化。加えて、制作費の削減が続けば、斬新な企画を実現する余力もなくなってしまいます。 - 視聴者ニーズの多様化
今や視聴者はYouTubeやNetflix、SNSなど多様な選択肢を持っています。テレビだけが娯楽の中心だった時代とは違い、万人受けする企画を生み出すのが難しくなっているのです。
それでも光る一部の「新しい挑戦」
もちろん、すべての番組がマンネリ化しているわけではありません。例えばNHK Eテレの「ボクを食べないキミへ~人生の食敵~」は、嫌いな食べ物=「食敵」をテーマに、ゲストと食材がトークを繰り広げるという新しい形の料理番組。食育やフードロスといった社会的な課題にも切り込んでおり、従来の食べ物番組とは一線を画しています。
こうした番組がもっと増えれば、テレビの未来も明るいはずです。
視聴者の「飽きた!」が変革の原動力に
今、テレビ業界は大きな転換期を迎えています。視聴率低迷やスポンサー離れは、単なる番組内容の問題だけでなく、働き方や視聴者ニーズへの対応の遅れなど、構造的な課題が背景にあります。
しかし、視聴者の「もう飽きた!」という声は、テレビ局にとっても強いメッセージ。これを真摯に受け止め、視聴者目線の企画力やブランド戦略を磨き直すことが、再生へのカギとなるでしょう。
テレビにしかできないことを、もう一度
ネット動画やSNSが台頭する中で、テレビにしかできないことは何でしょうか?
- リアルタイム性を活かしたライブ感
- 地域密着型の情報発信
- 視聴者参加型の双方向コミュニケーション
こうした強みを活かしつつ、時代に合った新しい企画を生み出すことが、これからのテレビ局に求められています。
最後に~みなさんはどう思いますか?
「また動物か」「また食べ物か」と感じているあなた。テレビの未来を変えるのは、まさにそんなあなたの声です。SNSや番組への意見投稿など、ぜひ積極的に自分の思いを伝えてみてください。テレビ局も、きっとその声に耳を傾けてくれるはずです。
これからのテレビが、もっとワクワクする、驚きや発見に満ちたメディアになることを願ってやみません。
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