
higejii(ひげ爺)
こんにちは!食の安全に関心のある皆さんへ、今回は「食品添加物~海外と日本、規制の比較」というテーマで、あなたの不安や疑問に寄り添いながら、分かりやすく解説していきます。
「日本の食品って本当に安全なの?」「海外では禁止されている添加物が日本では使われているって本当?」そんな声をよく耳にします。この記事では、最新の情報をもとに、日本と海外(主にアメリカ・EU・中国など)の食品添加物規制の違いを徹底的に比較し、あなたの食卓を守るためのヒントをお届けします。
目次
食品添加物とは?その役割と種類
まず、「食品添加物」とは何かをおさらいしましょう。
食品添加物とは、食品の製造や加工、保存の過程で、品質の保持や見た目・味の向上、保存性の向上などを目的に加えられる物質のことです。
主な役割
- 保存性の向上(防腐剤、酸化防止剤など)
- 味や見た目の改善(甘味料、着色料、香料など)
- 食品の品質保持(乳化剤、安定剤など)
日本の食品添加物の分類
分類 | 内容例 |
---|---|
指定添加物 | 合成・天然問わず国が指定 |
既存添加物 | 長年使用されてきた天然物 |
天然香料 | 植物・動物由来の香料 |
一般飲食物添加物 | 一般食品としても利用 |
日本の食品添加物規制の特徴
日本では、食品衛生法に基づき、厚生労働大臣が指定した添加物のみが原則として使用できます(ポジティブリスト制度)。
指定されていない添加物は、原則として使用できません。
安全性の確保
- 科学的な安全性評価(食品安全委員会による審査)
- 許容一日摂取量(ADI)の設定
- 成分規格や使用基準の明確化
- 摂取量の定期調査
日本で認可されている添加物数
- 指定添加物:476品目(令和6年3月現在)
- 既存添加物:357品目
- 天然香料:約600品目
- 一般飲食物添加物:約100品目
海外(アメリカ・EU・中国など)の規制の特徴
アメリカ
EU(ヨーロッパ連合)
- EU規則No.1333/2008に基づく
- E番号(Eコード)による管理
- 使用基準や最大使用量が食品ごとに細かく規定
- 科学的評価機関(EFSA)が安全性審査を担当
中国
- GB 2760-2014など複数の国家規格
- 使用できる添加物や用途、最大使用量が詳細に規定
日本と海外の規制の違いを徹底比較
定義・認可制度の違い
項目 | 日本 | アメリカ | EU | 中国 |
---|---|---|---|---|
制度 | ポジティブリスト | ポジティブリスト+GRAS | ポジティブリスト(E番号) | ポジティブリスト |
認可品目数 | 約1,500品目 | 約1,600品目 | 約320品目(E番号) | 約2,000品目 |
安全性評価 | 科学的審査+ADI設定 | 科学的審査+GRAS制度 | EFSAによる科学的審査 | 科学的審査 |
表示方法 | 物質名で表示が原則 | 一般名で表示 | 名称+E番号 | 物質名 |
表示義務の違い
禁止・制限されている添加物の違い
日本では認可されているが、海外では禁止・制限されている添加物も少なくありません。
代表例
- クチナシ赤色:日本では使用可だが、アメリカ・EU・中国・東南アジア諸国など多くで禁止。
- 一部の甘味料・保存料:国によって認可状況が異なる。
- リン酸塩類:EUでは用途によって厳しく制限、日本は比較的緩やか。
なぜ規制が違うの?背景にある考え方
科学的根拠の違い
各国で安全性評価の基準や科学的根拠のとらえ方が異なるため、同じ添加物でも認可・禁止の判断が分かれます。
食文化・消費者意識の違い
- 欧米では「不要な添加物は極力避ける」傾向が強い
- 日本は「食の安全」と「品質・利便性」のバランスを重視
法制度・行政の違い
- アメリカはGRAS制度で伝統的な食品成分を柔軟に認可
- EUはリスク評価に基づく厳格な基準
- 日本は「長年の食経験」も重視
具体的な添加物の国別規制比較
添加物名 | 日本 | アメリカ | EU | 中国 | 韓国 | 台湾 | シンガポール | タイ | ベトナム | 豪州 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クチナシ赤色 | 〇 | × | × | × | × | × | × | × | × | × |
サッカリン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アスパルテーム | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ソルビン酸 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
リン酸塩 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
食品添加物のリスクとメリット
メリット
- 食品の保存性や品質保持に役立つ
- 安定した供給やコスト削減に寄与
- 食中毒や腐敗のリスク低減
リスク
- 一部の添加物は過剰摂取やアレルギーなど健康リスクも
- 長期的な安全性に不安が残るものも
消費者ができること
- 食品表示をよく確認する
日本でも表示義務が徹底されています。気になる添加物があれば調べてみましょう。 - 海外の情報も参考にする
日本で認可されていても、海外で禁止されている添加物は要注意。 - バランスの良い食生活を心がける
添加物だけでなく、食全体のバランスを意識しましょう。
まとめ~あなたの“選択”が未来の食卓を変える
いかがでしたか?
日本と海外の食品添加物規制は、制度や文化、科学的根拠の違いから、認可されている添加物や表示義務、規制の厳しさに大きな差があります。
「日本で認可されている=絶対に安全」とは限らない一方で、食品添加物には私たちの生活を支えるメリットもあります。
大切なのは、「知ること」と「選ぶこと」。
あなた自身が正しい知識を持ち、納得できる選択をすることで、より安全で豊かな食生活を実現できます。
これからも一緒に、食の安全について考えていきましょう!
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