国民の99%が知らない、大相撲奥義「伝え反り」

伝え反りとは？～幻の決まり手、その正体

まず、「伝え反り」とはどんな技なのか。日本相撲協会公式サイトによると、伝え反りは「相手の脇の下をくぐり抜けながら自分の体を後ろに反らせて、相手を倒して勝つ」決まり手です。

言葉にするとシンプルですが、実際には超人的な柔軟性、瞬発力、そして相手の動きを読むセンスが求められる、まさに“奥義”と呼ぶにふさわしい技。相撲の決まり手は82種類もありますが、その中で伝え反りはなんと「57位」、過去の公式記録でもたった11回しか出ていない、発動率0.02%の幻の技なのです。

伝え反りのやり方～アクロバティックな動きに驚愕！

では、実際に伝え反りはどうやって繰り出されるのでしょう？

• まず、相手の脇の下に自分の体を滑り込ませる。
• そのまま自分の体を後ろに反らせる（ブリッジのような動き）。
• 相手のバランスを崩し、倒す。

この一連の流れは、まるで体操選手のようなアクロバティックな動き。普通の力士がやろうとしても、体格や柔軟性の問題でまず不可能。だからこそ、伝え反りは「幻の技」と呼ばれるのです。

伝え反りが生まれる瞬間～なぜ滅多に見られないのか？

「そんなにすごい技なら、もっと見てみたい！」と思うかもしれません。しかし、伝え反りがほとんど出ない理由は明確です。

• 技をかける側も、かけられる側も一瞬の判断ミスが命取り。
• 体重差や体格差が大きい現代相撲では、リスクが高すぎる。
• そもそも、相手の脇の下に潜り込むチャンス自体がほとんどない。

伝え反りは、相手の動きや体勢がピタリとハマったときだけ可能な“奇跡の一手”。だからこそ、テレビ中継でこの技が決まる瞬間は、解説者も観客も「おおっ！」とどよめきます。

伝え反りの歴史～伝説の力士と名場面

伝え反りが公式記録に残っているのは、わずか11回。その中には、相撲ファンの間で語り継がれる伝説の一番もあります。

たとえば、昭和の名力士・舞の海が現役時代に見せた伝え反りは、今でも語り草。小柄な体格を活かし、巨漢力士の脇をくぐり抜けて一気に反り返る――まさに漫画のような展開でした。

また、江戸時代や明治時代の古い記録にも、伝え反りを得意とした力士の名前がちらほら。相撲が「力と力のぶつかり合い」だけでなく、「技と技の駆け引き」でもあることを象徴する技なのです。

他にもある！「反り手」系決まり手の世界

伝え反りは「反り手」と呼ばれる技の一種。他にも、

• 居反り（いぞり）
• 撞木反り（しゅもくぞり）
• 掛け反り（かけぞり）
• たすき反り（たすきぞり）
• 外たすき反り（そとたすきぞり）

など、バリエーション豊かな反り技が存在します。いずれも発動率は極めて低く、相撲ファンなら「いつか生で見てみたい！」と憧れる技ばかり。

伝え反りを観戦で楽しむコツ

「じゃあ、どうやったら伝え反りを見られるの？」と気になる方も多いでしょう。実は、最近の大相撲は若い女性や海外ファンも増え、観戦チケットが即完売するほどの人気ぶり。だからこそ、伝え反りのようなレア技が決まるとSNSでも大盛り上がり！

観戦のコツは、

• 体格差のある取り組みや、小兵力士が登場する一番に注目
• 取り組みが長引き、組み合いが続くときは要チェック
• 解説者が「珍しい体勢になりましたね」と言ったらチャンス到来！

テレビやネット中継でも、伝え反りが決まるとリプレイが何度も流れるので、見逃さずにチェックしましょう。

相撲の奥深さと伝え反りの魅力

伝え反りのようなレア技が存在することは、相撲という競技の奥深さを物語っています。力と力のぶつかり合いだけでなく、柔軟性や発想力、そして一瞬のひらめきが勝敗を分ける世界。

「相撲って、ただ押し合いしてるだけじゃないの？」と思っていた方も、伝え反りを知れば、そのイメージがガラリと変わるはず。日本の伝統文化の中に、これほどまでに多彩な技とドラマが詰まっている――それを知るだけでも、相撲観戦が何倍も楽しくなります。

まとめ：あなたも伝え反りの目撃者に！

いかがでしたか？「伝え反り」という幻の奥義、ぜひ一度は生で、あるいは映像で目撃してみてください。あなたがその瞬間に立ち会えたら、きっと一生の思い出になるはずです。

そして、相撲は今や老若男女、国内外問わず多くのファンに愛されるスポーツ。伝え反りのようなレア技を知っているだけで、観戦仲間との会話も盛り上がること間違いなし！

これからも、相撲の奥深い世界を一緒に楽しみましょう。