
こんにちは、相撲ファンのみなさん!あるいは、まだ相撲にそこまで詳しくなくても「金星(きんぼし)」という言葉にピンと来た方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
「そもそも金星って何?」「どんな時に与えられるの?」「金星のメリットは?」といった疑問に、できるだけわかりやすく、あなたと一緒に考えながら、とことん解説していきます!
金星とは?簡単に言うと…
“金星”とは、平幕の力士が横綱を倒したときに与えられる特別な白星のことです。「平幕」というのは、大関・関脇・小結の“三役”より下位の幕内力士、つまり“前頭”に位置する力士たちのことを指します。
- 前頭の力士が横綱に正々堂々と勝った場合のみ「金星」となり、三役力士がたとえ横綱を倒しても「白星」となるだけで、“金星”とは呼びません。
金星の語源と歴史
「金星」という言葉は大正時代末期から記録に見られるようになったんですよ。昭和5年(1930年)には、日本相撲協会で“金星”が力士の報奨金昇給の正式対象になりました。
- 「大きな的を当てた星」という意味合いを持ち、その名の通り、力士人生の大きな勲章です。
金星を取れる“条件”とは?
実は、「横綱に勝ったらすぐ金星!」…というわけでもないんです。条件がいくつかあります。
- 平幕(前頭)の力士のみ対象。三役(小結、関脇、大関)は対象外!
- 対戦で実際に勝つことが条件。不戦勝や反則勝ちは金星になりません!
- 優勝決定戦などの番外取組で勝っても金星になりません。
なので、例えばケガで横綱が休場した時、その相手となった平幕に勝利が与えられても残念ながら金星“カウント外”なんです。
金星の「経済的」メリット
「たった一勝でもそんなにすごいの?」と思う方も多いですよね。実はとっても大きな恩恵があります!
- 金星を取るごとに“持ち給金”が10円分加算され、それが相撲界独自の計算でなんと4万円(4000倍)もの増額として現役中ずっと支給されるんです。
- 例えば金星を3つ取ると、毎場所の報奨金は12万円アップ!
- たとえその場所で負け越しても、金星分の加算は消えません。
「名誉」だけでなく、「実益」もすごいんですね。
金星の瞬間、盛り上がる会場
相撲の聖地・両国国技館などで、平幕が横綱を下すと、観客席から座布団が一斉に舞うのが恒例となっています。この「座布団投げ」も金星の醍醐味と言えるでしょう。
- 席によっては重い座布団が頭上を飛んで来るので、観戦時はご注意を!
歴代・現役の金星獲得ランキング
「どの力士が一番金星を取ったの?」も相撲通には欠かせない話題です。
ランキング | 力士名 | 金星数 |
---|---|---|
1位 | 安芸乃島勝巳 | 16 |
2位 | 高見山大五郎 | 12 |
2位 | 栃乃洋泰一 | 12 |
4位 | 土佐ノ海敏生 | 11 |
5位 | 北の洋ほか4名 | 10 |
現役力士で金星数が多いのは玉鷲一朗、遠藤聖大、北勝富士などです。2025年7月時点で玉鷲関は40歳8ヶ月にして昭和以降の最年長金星獲得者として記録に名を残しています。
金星配給(与えられた)ランキング
有名な話として、“金星をたくさん配給した横綱”も相撲ファンにとって興味深いポイントです。
横綱名 | 金星配給数 |
---|---|
北の湖 | 53 |
輪島 | 39 |
貴乃花 | 39 |
金星にまつわる名勝負・記憶に残る力士
- 高見山大五郎は輪島大士から通算7個、貴闘力忠茂は曙太郎から7個の金星を奪取。
- 「1場所3金星」や、同一横綱からの複数回獲得も深いエピソードです。
- “金星請負人”と呼ばれる力士たちは、一発逆転のドラマと興奮を私たちに届けてくれます。
金星豆知識&トリビア
- 金星は「平幕のみ」ですが、一部勘違いされやすいので要注意。
- 金星を取った力士は「殊勲賞」に選ばれることもあり、大きな拍手とともにインタビューで喜びを語る場面もしばしば。
- 一部で「美人」を指す隠語としても「金星」が使われたりしますが、これは完全に業界ならではです。
【まとめ】あなたも今日から“金星”マスター!
ここまで読んでいただきありがとうございます。
相撲の「金星」は、単なる勝ち星とは違います。番付の壁を越えた驚きの瞬間、相撲界全体を沸かせる快挙、そして力士の人生に経済的+名誉的なメリットがある「金色の白星」です。
これから相撲を見る時、“平幕vs横綱”の取組があれば、「ここで金星なるか?」と応援しながら観戦してみてください!そして金星の瞬間、思いきり座布団を投げたくなる気持ち、ちょっと分かる気がしませんか?
みなさんの相撲ライフがより充実し、楽しく豊かなものになりますように!
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