餅イレウスとは?症状・原因・治療法・予防策を徹底解説|正月に気をつけたい「お餅の落とし穴」

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豆知識
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正月の「お餅」、実は命を落とすこともある食べ物です

higejii(ひげ爺)
higejii(ひげ爺)

お正月といえば、お雑煮や磯辺焼き、きなこ餅など、お餅が食卓を彩りますよね。
でも、毎年この時期になるとニュースで流れるのが「餅をのどに詰まらせて死亡」という痛ましい報道。実は、喉だけでなく腸にも餅が詰まることがあるのをご存じですか?
それが今回のテーマ「餅イレウス(もちイレウス)」です。

「え?餅で腸が詰まる?そんなこと本当にあるの?」…と驚くかもしれませんが、実際に毎年救急搬送されるケースが報告されています。

餅イレウスとは?医学的にどういう状態なのか

「イレウス」とは、医学用語で「腸閉塞(ちょうへいそく)」のこと。
つまり、「餅イレウス」とは“餅を原因とした腸閉塞”です。

お餅は非常に粘り気が強く、消化されにくい食べ物です。特に冷めて固くなった餅や、十分によく噛まずに食べた餅は、消化管で溶けずに塊となり、小腸や大腸で詰まってしまうことがあります。
胃酸でも完全に溶けきらないため、消化器内で“ガムのように残る”ことがあるのです。

餅イレウスの主な症状

餅イレウスになると、食後数時間から次のような症状が現れます。

  • 強いお腹の張り(腹部膨満)
  • 吐き気・嘔吐(食べたものが戻る)
  • 激しい腹痛(波のように繰り返す)
  • 便やガスが出なくなる
  • 食欲低下・倦怠感

特徴的なのは「食べてから時間が経っても餅が消化されず、胃の奥が重たい状態が続く」という点。
軽度なら自然に排出されることもありますが、多くの場合、腸閉塞状態になり入院が必要になります。

餅イレウスが起きやすい人とは?

餅イレウスは誰にでも起こり得ますが、特にリスクが高いのは以下のような方です。

  • 高齢者(噛む力・消化力が低下している)
  • 噛まずに食べる習慣がある人
  • 手術経験があり、腹部に癒着がある人
  • 糖尿病などで腸の動きが遅い人
  • 一度に大量の餅を食べる人

お餅を「ご飯代わり」に2〜3個以上食べる習慣のある方は要注意です。
正月明けに「なんとなくお腹が張る」「食欲がない」そんなサインが出たら、早めに病院を受診しましょう。

CTで発見される“お餅が腸に詰まっている”衝撃映像

近年は、CTスキャンでの診断例が多数報告されています。
放射線科医によると、餅イレウスのCT画像は特徴的で、「腸内に白く丸い影が複数写る」のが特徴。
まるで餅玉が腸のなかで並んでいるように見えるのです。

実際、大学病院レベルでは「正月明けになると餅イレウスの患者が増える」というデータもあります。
食文化が原因となる病気の一つ、といえるでしょう。

餅イレウスの治療法

治療は症状と詰まりの程度によって異なりますが、主に以下の3つです。

  1. 絶食と点滴治療(保存的治療)
    軽度の場合、腸の動きを整えて詰まりを自然に排出させる方法です。水分と電解質を点滴で補給します。
  2. 胃管(イレウス管)での減圧
    胃から細い管を入れて、腸内のガスや内容物を吸い出します。これにより腸の圧迫を緩和し、通過を改善。
  3. 内視鏡・手術治療
    餅が完全に詰まっている場合や、腸に壊死が見られるときは外科的摘出が必要です。最近では内視鏡で吸引・破砕する例もあります。

餅イレウスを防ぐ予防法

予防のポイントは、「餅をどう食べるか」にかかっています。

  • 小さく切る(1~2cm角が理想)
  • よく噛む(20~30回)
  • 熱いうちに食べる(冷えるとさらに硬くなる)
  • 胃腸の不調時は控える
  • 高齢者・子どもには特に注意する

また、食後すぐ横になると胃腸の動きが鈍くなります。食べた後は30分ほど体を起こして過ごすのがおすすめです。

実際の報告例と経験談

ある病院では、70代の男性が「正月三が日で焼き餅を5個食べた後、腹が張って動けない」と救急搬送されたケースがありました。CTでは小腸に白い影が3つも確認され、手術で餅の塊を摘出。
術後は元気に退院しましたが、「餅は食べすぎないように」と深く反省されたそうです。

医師からも「餅アレルギーは少ないが、餅イレウスは毎年起こる季節病」と指摘されています。

年齢別の注意点

高齢者の場合:
噛む力・消化能力の低下に加え、腸の蠕動運動が鈍っていることが多いため、餅が通過しにくくなります。特に入れ歯をしている方は、しっかり噛んだつもりでも細かくできていないことが多いです。

子どもの場合:
消化機能が未発達なため、餅や白玉団子は喉だけでなく胃腸でも詰まりやすい傾向があります。小児期は餅の摂取をできるだけ控え、様子を見ながら与えましょう。

正月の「楽しみ」を「悲劇」にしないために

「正月だから少しぐらい多めに餅を食べても大丈夫」と油断しがちですが、餅イレウスは“静かに進む病気”です。
吐き気や腹痛が出るまで時間がかかるため、「ただの食べ過ぎ」だと誤解されやすいのが厄介な点です。

家族に高齢者がいる家庭では、食卓での声かけが非常に大切です。
「ゆっくり噛んでね」「小さく切って食べてね」——そんな一言が命を救うこともあります。

医師に聞いた「餅で腸が詰まったとき」の正しい行動

もし腹痛や吐き気が強く、「おかしい」と感じたら、次のように行動してください。

  1. 無理に下剤を使わない。
    腸閉塞状態では下剤は逆効果になることがあります。
  2. 安静にして病院へ行く。
    外科・内科の救急外来で「餅を食べてからお腹が張っている」と伝えると、早期診断につながります。
  3. CTやX線で確認してもらう。
    餅が詰まっているかどうかは画像検査でほぼ特定可能です。

早期治療なら手術を避けられる場合も多いので、「我慢せず受診」が何より大切です。

餅イレウスは「正月病」の一つとして警戒すべし

風邪や食べ過ぎ・飲みすぎといった正月太りと違い、餅イレウスは命にかかわる正月病です。
特に高齢者施設や一人暮らしの方では、発見が遅れるケースもあります。

今後、家庭や地域でお餅を配る行事(鏡開き、成人式のお祝いなど)がある際にも、この知識を共有しておくと安心です。

まとめ:餅イレウスを知って、命を守る正月を

  • 餅イレウス=餅による腸閉塞。
  • 消化されにくく、腸に詰まることで強い腹痛・嘔吐が起こる。
  • 高齢者・術後患者・早食いの人に多い。
  • 予防は「小さく・柔らかく・よく噛む」。
  • 症状が出たらすぐに病院へ。

おいしいお餅は、日本のお正月の象徴。
だからこそ、知識を持って安全に楽しむことが何より大切です。
あなたの「美味しいお正月」が、「健康なお正月」にもつながりますように。

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