麻しん(はしか)がまた広がっている!?今知ってほしい大切なこと

最近ニュースなどで「麻しん(はしか)」という言葉を耳にすることが増えていませんか?実は今、日本でも世界でも麻しんの感染者が増えており、厚生労働省やWHO(世界保健機関)も注意を呼びかけています。
麻しんは一度流行すると広がりがとても速く、特に免疫がない人たちの間で次々に感染が起こります。この記事では、専門的な言葉を使わずに、「なぜマスクや手洗いだけでは防げないのか」「どうすれば本当に防げるのか」をわかりやすくお話ししていきます。
麻しん(はしか)ってどんな病気?
麻しんは、麻しんウイルスという病原体によって引き起こされる感染症です。風邪のような症状から始まり、次のような順番で進んでいきます。
- 最初の2〜3日は、熱・せき・鼻水・目の充血などが出る
- そのあと、一度熱が下がるように見えてから再び高熱になる
- 体や顔に赤いぶつぶつ(発しん)が広がる
熱は40℃近くまで上がることもあり、大人でも寝込むほどつらい病気です。
しかも麻しんは命にかかわる合併症を起こすこともあります。たとえば肺炎や脳炎などで、重症化すると命を落とすケースもあります。日本では医療が発達していますが、それでも安心はできません。
なぜ今、麻しんが増えているの?
原因はいくつかありますが、主に次の3つです。
- 海外からの持ち込み感染
旅行や出張、留学などで麻しんが流行している国に行った人が、帰国後に感染を広げてしまうケースがあります。 - ワクチン接種率の低下
ワクチンを2回受けていない人が増えています。麻しんは1回だけでは十分な免疫がつかず、2回の接種が必要です。 - コロナ禍で医療機関を避ける傾向
新型コロナウイルスの影響で、ワクチン接種のタイミングを逃した子どもが増えています。
この3つが重なり、いま再び麻しんが広がりつつあるのです。
「手洗い」や「マスク」では防げない理由
新型コロナの時期に「マスクと手洗いが大事」と何度も聞きましたよね。実際、それらは多くの感染症から身を守るためにとても有効です。
でも、麻しんだけは例外です。
麻しんウイルスは空気感染するウイルスだからです。
つまり、誰かが部屋の中でせきをしたり、話したりしただけで、ウイルスは空気の中に漂います。そして、そこに誰かが後から入ってきても感染してしまうのです。
このウイルスは、ドアノブや机などに触らなくても感染するほど強力。感染力はなんと、インフルエンザの10倍以上とも言われています。
たとえるなら、部屋の中にタバコの煙が一度広がってしまったら、マスクをしていても完全に防ぐのが難しい、そんなイメージです。
だからこそ、麻しんは「空気感染する怖い病気」と言われるのです。
麻しんにかかるとどうなる?
麻しんは「子どもの病気」と思われがちですが、大人でもかかります。そして、年齢が上がるほど重症になりやすいことが知られています。
軽い風邪と違い、麻しんにかかると学校や会社を長期間休まないといけません。発しんが出てから5日が過ぎるまでは登校や通勤が禁止されるため、家族やまわりの人にも影響が出ます。
特に注意が必要なのは、妊婦さんです。麻しんに感染すると流産や早産の原因になることもあります。
本当に守るために必要なのは「ワクチン」
麻しんを防ぐ方法は、実はひとつしかありません。
それが「ワクチン接種」です。
麻しんのワクチンは、MRワクチン(麻しん・風しん混合ワクチン)として日本で広く使われています。このワクチンを2回受けることで、ほぼ100%近くの人が麻しんにかからなくなります。
日本では定期接種として、
- 1回目:1歳のとき
- 2回目:小学校入学前の1年間
に無料で受けられます。
もしこのタイミングで受けていなかった場合は、大人になってからでも医療機関で接種できます。母子手帳を確認してみてください。
どんな人が気をつけるべき?
麻しんの予防接種を2回受けていない人、または接種履歴がわからない人は、特に注意が必要です。
- 10代〜40代の大人:幼いころに1回しかワクチンを受けていない世代があります。
- 海外旅行に行く人:麻しんが流行している地域への渡航前に必ず確認を。
- 妊娠を希望している女性:妊娠前に免疫があるかをチェックするのが安全です。
医療機関で血液検査を受けると、麻しんの免疫があるかどうかを調べられます。
家でできる「広げない工夫」
ワクチンが一番の対策ですが、以下のような工夫も大切です。
- 体調が悪いときは外出を控える
- 咳や熱がある人と近づかない
- 医療機関を受診する際は、必ず「麻しんの疑いがある」と伝える
- 家族に感染が出たら、ほかの人と部屋を分ける
こうした行動が、家庭や学校での感染拡大を防ぎます。
まわりの人を守るためにできること
麻しんは、自分だけの問題ではありません。
1人が感染すると、そこから家族、学校、職場とあっという間に広がってしまいます。
だからこそ、自分が予防することが「まわりの人を守る」ということでもあります。ワクチンは「自分の盾」であると同時に、「みんなの壁」でもあるのです。
これから麻しんを防ぐ社会へ
日本はかつて、「麻しんを排除した国」としてWHOから認定されました。
しかし、ここ数年で再び感染者が増えています。海外で広がった麻しんが持ち込まれ、免疫のない人の間で次々に広がる構図になっているのです。
この広がりを止めるためには、みんなが正しく知ることと、予防接種を逃さないことが何より大切です。
「マスクと手洗いでは防げない」と聞くと少し怖く感じるかもしれません。でも、それを正しく理解して行動できれば、麻しんは防げる病気です。
まとめ:正しく知って、きちんと備える
- 麻しんは空気感染し、マスクや手洗いでは防ぎきれない。
- 予防にはMRワクチンの2回接種が不可欠。
- 大人も免疫の有無を確認しておこう。
- 家族や社会を守る意識を持つことが大切。
誰でも感染する可能性がありますが、正しい知識と行動で防ぐことができます。今こそ、「知ること」から始めましょう。


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