
こんにちは。みなさんのご家庭やオフィスには、まだ固定電話はありますか?「もう何年も使っていない」「スマホがあるから不要」と感じている方も多いのではないでしょうか。実は今、固定電話の解約が急速に進んでいます。その背景には、時代の変化やライフスタイルの多様化、そして通信インフラの進化があります。
今回は、「固定電話解約が加速~メリットとデメリット」と題して、なぜ今固定電話を解約する人が増えているのか、そして解約のメリット・デメリットをわかりやすくお伝えします。これから固定電話の解約を検討している方も、まだ迷っている方も、ぜひ参考にしてください。
固定電話解約が加速する背景
まず、なぜ今「固定電話離れ」が加速しているのでしょうか。
スマートフォンの普及と利便性
スマートフォンの普及は、固定電話の存在意義を大きく揺るがせました。家族全員が1人1台スマホを持つ時代になり、どこにいても連絡が取れるようになりました。LINEやメールなど、電話以外のコミュニケーション手段も増えています。
固定電話のコストと利用頻度
固定電話は、使っていなくても毎月基本料金がかかります。個人宅であれば1,450円~1,700円、法人であれば2,300円~2,550円ほどの固定費が発生します。一方、携帯電話同士なら無料通話が付いているプランも多く、コスト面で固定電話は不利になっています。
詐欺や勧誘電話の増加
高齢者や専業主婦を狙った詐欺電話やしつこい営業電話の多くが、固定電話にかかってくる傾向があります。調査によると、オレオレ詐欺の97.5%は固定電話がターゲットになっているそうです。
IP網への移行とサービスの変化
NTTは2025年1月までに、従来の固定電話網(PSTN)からIP網へ完全移行することを決定しました。これにより、従来型の固定電話サービスは縮小し、IP電話への移行が進んでいます。これを機に「いっそ解約してしまおうか」と考える人も増えています。
固定電話を解約するメリット
では、固定電話を解約することでどんなメリットがあるのでしょうか。
固定費の削減
最大のメリットは、毎月の基本料金や通話料金が不要になることです。使っていない固定電話に年間数千円~数万円も払うのはもったいないですよね。その分、スマホやインターネットなど他の通信費に充てることができます。
営業・詐欺電話が減る
固定電話を解約すれば、しつこい営業電話や詐欺電話がかかってくるリスクが大幅に減ります。特に高齢者のご家庭では、安心感が増すでしょう。
スペースの有効活用
固定電話機や電話台が不要になるため、限られたスペースを有効活用できます。オフィスでも、電話機や配線がなくなればスッキリします。
電話番号のプライバシー向上
固定電話番号は公開情報として使われることが多く、名簿業者などに流出しやすい側面があります。解約することで、個人情報の流出リスクを減らすことにもつながります。
固定電話を解約するデメリット
一方で、固定電話を解約することにはデメリットもあります。特にビジネスや高齢者の方は注意が必要です。
社会的信用の低下
法人や店舗の場合、固定電話番号がないと「本当に実在する会社なのか?」と疑われることがあります。銀行口座の開設や融資、不動産契約などで固定電話番号が求められるケースもまだ多いです。
連絡先の変更手続き
クレジットカードや保険、各種契約の連絡先に固定電話番号を登録している場合、すべて変更手続きが必要になります。手続きを忘れると、大事な連絡を受け取れなくなるリスクも。
FAXが使えなくなる
固定電話回線を使ったFAXは利用できなくなります。ビジネスでFAXが必須の場合は、インターネットFAXなど代替手段の導入が必要です。
携帯電話のリスク・不都合
携帯電話はバッテリー切れや圏外など、固定電話に比べて不安定な面もあります。また、災害時の通信規制などでつながりにくくなることも想定されます。
通話料金が高くなる場合も
長時間の通話が多い場合、携帯電話の通話料金が割高になる可能性もあります。特にビジネス用途では、通話プランの見直しが必要です。
固定電話解約の流れと注意点
では、実際に固定電話を解約する場合、どのような手順や注意点があるのでしょうか。
- 契約内容の確認
まずは現在の固定電話の契約内容や解約手数料を確認しましょう。プロバイダーや電話会社によっては、違約金が発生する場合もあります。 - 連絡先の変更手続き
各種契約やサービスに登録している固定電話番号を、携帯電話番号などに変更します。特に重要な連絡先は漏れなく変更しましょう。 - FAXや代表電話の代替手段を検討
FAXが必要な場合はインターネットFAXサービス、代表電話が必要な場合はIP電話やクラウドPBXなどの導入を検討しましょう。 - 解約手続き
電話会社のカスタマーセンターやWebサイトから解約手続きを行います。機器の返却や撤去工事が必要な場合もあるので、事前に確認しましょう。 - 家族や関係者への周知
固定電話番号が使えなくなることを、家族や関係者、取引先などにしっかり伝えておきましょう。
これからの時代、固定電話は本当に不要?
ここまで読んで、「やっぱり固定電話はいらないかな」と感じた方も多いかもしれません。一方で、ビジネスや高齢者の見守り、災害時の連絡手段として、まだまだ固定電話が役立つ場面もあります。
実際、NTTが従来のPSTNからIP網への移行を進めているように、固定電話の形は変わっていきますが、「電話」というコミュニケーションの重要性は変わりません。今後はIP電話やスマホ、インターネットを活用した新しい連絡手段が主流になるでしょう。
まとめ
固定電話の解約が加速している背景には、スマートフォンの普及やコスト削減、詐欺リスクの回避など、現代ならではの理由があります。解約には多くのメリットがある一方で、社会的信用や連絡手段の確保、FAXの利用などデメリットも存在します。
「本当に固定電話が不要か?」を見極めるためには、ご自身やご家庭、ビジネスの状況をよく考え、必要なら代替手段も検討しましょう。時代の流れに合わせて、賢く通信環境を整えていくことが大切です。
コメント