みなさん、こんにちは。今日は、日本を代表する名優の一人、近藤正臣さんについてお話ししたいと思います。83歳という年齢を重ねた今も、その存在感は衰えることを知りません。しかし、近藤さんは自身のことを「困り果てたただの老人」と表現しているそうです。この言葉の裏には、どんな思いが隠されているのでしょうか？
輝かしい経歴を持つ名優
近藤正臣さんは、1942年2月15日に京都府でお生まれになりました。今年で83歳を迎えられましたが、その経歴は輝かしいものばかりです。1966年、24歳の時に映画『”エロ事師たち”より・人類学入門』でデビューを果たしてから、半世紀以上にわたって日本の芸能界で活躍し続けています。
特に、1969年に放送されたドラマ『柔道一直線』（TBS）では、主人公のライバル役を演じて一気にブレイクしました。二枚目俳優として人気を博した近藤さんですが、1985年のミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』では、それまでのイメージとは異なる役柄に挑戦し、演技の幅を広げていきました。
多彩な作品と役柄
近藤さんの出演作品は、ジャンルを問わず多岐にわたります。映画では『妖怪大戦争』『海賊とよばれた男』『嘘八百』など、テレビドラマでは大河ドラマ『龍馬伝』『真田丸』（NHK）、『メゾン・ド・ポリス』（TBS）、『ちょこっと京都に住んでみた。』（テレビ大阪）などに出演されています。
2022年に公開された映画『耳をすませば』では、地球屋を営むおじいさん役を演じられました。この役柄は、近藤さんの温かみのある人柄と、長年の経験が生み出す味わい深い演技が見事にマッチしていたのではないでしょうか。
「困り果てたただの老人」という言葉の真意
さて、冒頭でお伝えした「困り果てたただの老人です」という言葉。この言葉には、近藤さんの謙虚さと、年齢を重ねることへの複雑な思いが込められているように感じます。
83歳という年齢は、多くの人にとって人生の集大成の時期です。しかし、近藤さんのような名優であっても、年齢を重ねることへの戸惑いや不安は避けられないのかもしれません。それでも、「ただの老人」と自身を表現しながら、なお第一線で活躍し続ける近藤さんの姿勢には、プロフェッショナルとしての誇りと、常に新しいことに挑戦し続ける姿勢が感じられます。
岐阜県郡上市への移住
興味深いことに、近藤さんは2017年から岐阜県郡上市に移住されています。都会の喧騒を離れ、自然豊かな環境で暮らすことを選択した理由は何だったのでしょうか。実は、近藤さんは釣りが趣味だそうです。郡上市へ釣りに通っていたことが、移住のきっかけになったとのこと。子どもの頃から川遊びが好きだったという近藤さん。83歳になった今も、自然と触れ合うことの喜びを大切にされているのですね。
人生観と尊厳死
近藤さんは、日本尊厳死協会の会員でもあります。これは、自身の人生の最期について、深く考えられた結果なのでしょう。「困り果てたただの老人」という言葉の裏には、人生の終わりに対する覚悟と、自身の意思を貫く強さが感じられます。
尊厳死について考えることは、決して悲観的なことではありません。むしろ、自分の人生を最後まで自分らしく生きたいという強い意志の表れではないでしょうか。近藤さんの姿勢は、高齢化社会を迎えた日本において、多くの人々に生き方のヒントを与えてくれるように思います。
俳優としての今
83歳という年齢になっても、近藤さんの俳優としての活動は続いています。最近では、2022年に公開された映画『耳をすませば』に出演されました。長年の経験を活かしながら、なお新しい挑戦を続ける近藤さんの姿勢は、多くの後輩俳優たちにとっても大きな励みとなっているはずです。「困り果てたただの老人です」という言葉とは裏腹に、近藤さんの俳優としての情熱は今も衰えていません。むしろ、年齢を重ねるごとに深みを増す演技は、観る者の心を強く揺さぶります。
私生活と家族
近藤さんは、劇団時代に知り合った女性と結婚し、子どもにも恵まれています。公私ともに充実した人生を送られているようですね。家族の存在は、俳優としての活動を支える大きな力になっているのではないでしょうか。また、趣味の釣りを楽しむ時間も大切にされているようです。仕事と私生活のバランスを上手く取りながら、充実した日々を過ごされているのでしょう。
「困り果てたただの老人」から学ぶこと
近藤正臣さんの「困り果てたただの老人です」という言葉。この言葉からは、謙虚さと自己肯定感、そして人生への深い洞察が感じられます。83歳という年齢になっても、自身を「ただの老人」と表現しながら、なお第一線で活躍し続ける姿勢には、私たちが学ぶべきことがたくさんあります。
- 謙虚さを忘れない
輝かしい経歴を持ちながらも、自身を「ただの老人」と表現する近藤さん。この謙虚さこそが、長年にわたって愛され続ける秘訣なのかもしれません。 - 常に挑戦し続ける
83歳になっても新しい役柄に挑戦し続ける近藤さん。年齢に関係なく、常に成長し続けることの大切さを教えてくれています。 - 自然との触れ合いを大切にする
都会を離れ、自然豊かな郡上市に移住した近藤さん。自然との触れ合いが、心の豊かさをもたらすことを示唆しています。 - 人生の最期まで自分らしく
尊厳死協会の会員であることからも、人生の最後まで自分らしく生きることの大切さを感じさせてくれます。 - 仕事と私生活のバランス
俳優としての活動と、家族や趣味の時間を大切にする近藤さん。充実した人生を送るためのヒントを与えてくれています。
結びに
「困り果てたただの老人です」と言いながらも、その言葉とは裏腹に、近藤正臣さんは今も輝き続けています。83歳という年齢を重ねても、なお第一線で活躍し続ける姿は、私たちに勇気と希望を与えてくれます。年を重ねることは、決してマイナスなことではありません。近藤さんのように、年齢を重ねるごとに深みを増し、より魅力的になっていく人生もあるのです。
「困り果てたただの老人」という言葉の裏に隠された、近藤正臣さんの人生哲学。それは、私たちに「年齢に関係なく、常に挑戦し続けること」「謙虚さを忘れないこと」「自然と触れ合い、心の豊かさを大切にすること」「人生の最後まで自分らしく生きること」の大切さを教えてくれているのではないでしょうか。
近藤正臣さんの今後の活躍にも、引き続き注目していきたいと思います。そして、私たち一人一人も、年齢に関係なく、自分らしい人生を歩んでいけたらいいですね。
コメント