
みなさん、「伊東に行くならハトヤ!」のフレーズ、覚えていますか?昭和から平成にかけて、お茶の間に響き渡ったCMでおなじみの伊東温泉の老舗「ハトヤホテル」。あの鳩のマーク、海に面した堂々たる建物、そしてCM最後に魚が泳ぐ水槽つきレストランの映像…。子供心にワクワクしたあのホテルは、令和の今どうなっているのでしょうか?
今回は、ハトヤホテルの「今」を徹底的に掘り下げながら、まるで皆さんと一緒に旅の計画を立てるようなスタイルでご案内します。
懐かしいCMと昭和の全盛期
ハトヤといえばやはりCM。1950年代から続くロングランで、「伊東に行くならハトヤ!」は全国的に知られるキャッチコピーとなりました。当時の日本では、テレビCMから旅行先を決めることが珍しくなかった時代。伊東温泉の海と山、そして豪華設備はまさに一家団らんのシンボルでした。
昭和のピーク時には年間数十万人が宿泊し、プール、大宴会場、温泉、海鮮料理を一度に楽しめる場所として絶大な人気を誇っていました。まさに「旅行=ハトヤ」という図式が成立していたんです。
バブル崩壊からの長い冬
しかし、平成に入るとバブル崩壊、国内旅行スタイルの変化、海外旅行人気の高まり、そして若年層の行楽離れが重なり、ハトヤホテルも徐々に客数が減少していきました。建物の老朽化も進み、昭和レトロの魅力がある一方、設備更新が追いつかない課題もありました。
その結果、一部施設の閉鎖や縮小も行われ、経営再建に向けての模索が始まったのです。
再生の鍵は「レトロと最新の融合」
令和の今、ハトヤホテルは完全に消えたわけではありません。近年は「昭和レトロ」ブームの追い風を受け、逆にその古き良き風景や施設を活かす取り組みにシフトしています。InstagramなどのSNSで「エモい」と紹介される写真が拡散され、再び注目を集めるようになりました。
例えば、昔のCMで使われた鳩マークや水族館レストランを活かしつつ、館内の一部を改装してWi-Fi完備、個室でのワーケーション対応、若者向けの宿泊プランも登場しています。
現在の運営状況と宿泊プラン
現在、ハトヤは完全閉館していません。公式ホームページを見ると、季節ごとの海鮮料理、温泉、伊東の観光情報を盛り込んだ宿泊プランが掲載されています。また法人宴会、修学旅行の受け入れも続けています。
料金は時期やプランによりますが、平日で1泊2食付き約1万円~。週末や繁忙期は1.5万円程度。昭和の豪華ホテルというイメージからするとリーズナブルに感じられる設定です。
周辺観光との相乗効果
ハトヤに泊まれば、周辺の伊東温泉街や城ヶ崎海岸、伊豆高原などへのアクセスも良好です。伊東駅から送迎バスもあり、高齢の方や家族連れに嬉しいサービスが残っています。地域全体で観光を盛り上げる流れに乗りながら生き残りをかけています。
これからのハトヤホテル
観光業界は今、コロナ禍を経て国内旅行回帰の波が来ています。ハトヤホテルも、その波に乗る準備を着々と進めています。昭和の名残と最新ニーズの融合が成功すれば、「懐かしいけど新しいハトヤ」として、再び全国的な人気スポットになる可能性は大いにあります。
もしこの記事を読んで「久しぶりに行ってみたい」と思ったあなた、次の旅行計画にハトヤを加えてみませんか?あの鳩マークが、またあなたを笑顔で迎えてくれるはずです。
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