血糖値:家庭用測定器の使い方から注意点までわかりやすく解説

健康
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はじめに:血糖値は自宅で自分で測れる?

higejii(ひげ爺)
higejii(ひげ爺)

結論からお伝えすると、血糖値は自宅で自分で測ることができます。

「血糖値を測るには、必ず病院に行って採血しなければいけないのでは?」と思われている方も多いかもしれません。しかし現在では、薬局やインターネットで個人向けの測定器を購入し、ご自身で簡単に計測できる環境が整っています。

血糖値を日常的に把握することは、糖尿病の予防や治療だけでなく、日々の食生活や運動習慣の見直し、疲労感の改善など、健康管理全般において非常に大きな役割を果たします。

この記事では、自分で血糖値を測る具体的な方法から、測定器の種類、費用、正確に測るための手順、注意点まで、専門知識がない方にもわかりやすいように解説していきます。

なぜ自分で血糖値を測る必要があるのか?

血糖値とは、血液の中に含まれるブドウ糖(砂糖のようなエネルギー源)の濃度のことを指します。

私たちはご飯やパン、果物などを食べると、体内で糖分が分解され、血液中に吸収されます。このとき血糖値が上昇します。通常は、膵臓(すいぞう)から出る「インスリン」というホルモンの働きによって、血糖値は一定の範囲にコントロールされます。

しかし、乱れた食生活や運動不足、遺伝などの影響でインスリンの働きが弱まると、血糖値が高い状態が続いてしまいます。これが「糖尿病」です。

自分で測る主なメリット

病院で受ける健康診断は、年に1回から数回程度です。しかし、血糖値は1日の中でも激しく変動しています。

  • 食後の血糖値の急上昇(血糖値スパイク)を発見できる健康診断の空腹時血糖値では正常と判定されても、食後に血糖値が跳ね上がるタイプの方がいます。自宅で測ることで、こうした隠れた血糖値の異常に気づくことができます。
  • 自分に合った食べ物や食べ方がわかる「うどんを食べたとき」と「そばを食べたとき」、「野菜から先に食べたとき」など、どのような食事で自分の血糖値が上がりやすいかを実験のように確かめることができます。
  • モチベーションが高まる散歩などの運動をした後に血糖値を測り、数値が下がっていることを実感できると、運動や健康管理を続ける励みになります。

自分で血糖値を測る2つの方法と機器の種類

自分で血糖値を測る機器(血糖測定器)には、大きく分けて2つのタイプがあります。それぞれ仕組みや特徴が異なりますので、ご自身の目的に合ったものを選ぶことが大切です。

タイプ①:指先に小さな針を刺して測るタイプ(従来型・SMBG)

手指の先などに小さな針を刺し、そこから出た微量の血液をセンサー(試験紙)に吸い取らせて測る方法です。医療の現場でも長年使われている標準的な測定方法です。

  • 仕組み: 血液中のブドウ糖とセンサー内の酵素が反応し、その電気信号を読み取って数値化します。
  • メリット:
    • 機器本体の価格が比較的安価であること。
    • その瞬間、その時点の「正確な血液中の血糖値」をピンポイントで測定できること。
  • デメリット:
    • 測るたびに指先に針を刺すため、わずかな痛み(チクッとする程度)があること。
    • 1日に何度も測ろうとすると、指先に負担がかかり、消耗品(針やセンサー)の費用がかさむこと。

タイプ②:腕にセンサーを貼り付けて測るタイプ(持続測定型・CGM/FGM)

二の腕の裏側などに小型のセンサーを貼り付け、専用の読み取り機やスマートフォンをかざすだけで血糖の変動を測定できる新しいタイプです。

  • 仕組み: 皮膚のすぐ下にある「間質液(かんしつえき)」という体の水分に含まれる糖分の濃度を連続して測定します。(厳密には血液そのものではなく間質液を測るため、実際の血糖値とわずかにタイムラグが生じます。)
  • メリット:
    • 一度センサーを貼れば、1週間〜2週間ほど針を刺さずに何度でも測定できます。
    • 睡眠中や食後を含め、24時間の血糖値の変動がグラフで一目瞭然になります。
  • デメリット:
    • センサー1個あたりの価格がやや高価であること。
    • 急激な血糖値の変化が起きているとき、実際の血液の血糖値と数値のズレが出ることがあること。

自分で血糖値を測る際にかかる費用と購入方法

ご自身で測定を始めるにあたって、どのくらいの費用がかかるのかを事前に知っておくことは安心につながります。

費用の目安

自分で測定する場合、「医療保険が適用される場合」と「全額自己負担(自己投資)で購入する場合」の2パターンがあります。

  1. 病院でインスリン注射などの治療を受けている方医師の指示のもとで自宅測定(自己血糖測定)を行う場合、健康保険が適用されます。自己負担割合(1〜3割)に応じた費用で、機器や消耗品が処方されます。
  2. 予防目的や健康管理目的で自費購入する場合病院に通っていない方がご自身の判断で購入する場合は、全額自己負担となります。
    • 指先採血タイプ: 本体セットで5,000円〜10,000円前後。別途、使用するたびに消耗品(針とセンサー)代として1回あたり100円〜150円程度がかかります。
    • 腕に貼る持続タイプ: センサー1個(約2週間使用可能)につき7,000円〜8,000円前後がかかります。

どこで買える?

  • 調剤薬局: 針や血液を扱うセンサー(高度管理医療機器)は、薬剤師がいる調剤薬局で購入・取り寄せが可能です。
  • インターネット通販: 測定器本体や腕に貼る持続型センサーの一部は、大手通販サイトで購入可能です。ただし、指先に刺す針や採血用センサーは薬機法の定めにより、ネット販売が制限されている場合がありますので、お近くの薬局に相談するのが確実に手に入れる近道です。

正しい測定手順(指先採血タイプの場合)

せっかく自分で測定しても、手順や方法が間違っていると正確な数値が出ません。ここでは、標準的な指先採血タイプの正しい手順を整理します。

手順1:手をきれいに洗う

測定を始める前に、必ず石鹸と温水で手をきれいに洗い、清潔なタオルでしっかり水分を拭き取ります。

ポイント:

手に果物の汁や清涼飲料水、ハンドクリームなどが残っていると、糖分が反応して実際の数値より極端に高く出ることがあります。また、水滴が残っていると血液が薄まり、低く出てしまいます。

手順2:測定器の準備

測定器に新しいセンサー(試験紙)をセットします。画面に測定準備完了のマークが表示されたことを確認します。

手順3:指先から採血する

穿刺器具(針をセットしたペン型の道具)を指先に当て、ボタンを押してチクッと刺します。

ポイント:

指の腹の真ん中よりも、少し横側の位置に刺すと痛みが少なくなります。また、手先が冷えていると血が出にくいため、事前にお湯で手を温めておくと楽に血が出ます。

手順4:血液をセンサーに吸い込ませる

指を根元から優しく押し出すようにして小さな血の玉を作り、センサーの先端に吸い込ませます。無理に強く絞り出すと、組織液(体液)が混ざって数値が不正確になるため注意してください。

手順5:数値を確認し、後片付けする

数秒で画面に血糖値が表示されます。記録ノートやスマホアプリに数値をメモしましょう。使い終わった針は感染症予防のため使い回しをせず、専用の容器や固いペットボトルなどに保管し、医療機関や薬局の指示に従って安全に処分します。

血糖値の目安と見るべきポイント

自分で測った数値が高いのか低いのかを判断するために、一般的な基準値を知っておきましょう。

測定のタイミング健全な状態の目安注意が必要な目安
朝の空腹時70〜99 mg/dL110 mg/dL以上
食後2時間後140 mg/dL未満140 mg/dL以上

血糖値を見るときのアドバイス

1回の測定結果だけに一喜一憂しすぎる必要はありません。大切なのは「何を食べたときに」「どれくらい上がり」「どれくらいの時間で元に戻るか」というパターンの変化を知ることです。

食後2時間経過しても数値が140 mg/dLを超えている状態が続く場合や、空腹時なのに110 mg/dLを超えている場合は、一度お近くの糖尿病内科や消化器内科などの医療機関を受診し、専門の医師にご相談することをお勧めします。

自宅で血糖値を測る際の注意点と注意すべきトラブル

自分で簡単に測定できるからこそ、知っておくべき注意点がいくつかあります。

① 針の使い回しは絶対に禁止

コストを抑えようとして、一回使った針を再度使用することは非常に危険です。針先が潰れて強い痛みの原因になるだけでなく、雑菌が繁殖して皮膚の感染症を引き起こすリスクがあります。針は必ず1回ごとに使い捨てにしてください。

② 手の消毒液に注意する

アルコール消毒綿で指先を消毒した場合、アルコールが完全に乾いてから針を刺してください。濡れたまま刺すと、アルコールと血液が混ざり、数値が正しく測定できません。

③ 自己判断で薬をやめない

現在、病院で糖尿病の治療中の方や、血糖値を下げるお薬を飲んでいる方は、自分で測った数値を見て勝手にお薬の量を増やしたり減らしたりしないでください。必ず担当の医師と相談しながら治療を進めてください。

まとめ:自分の体を知る第一歩として活用しましょう

「血糖値は自分で測れますか?」という疑問に対する答えは、「誰でも簡単に、自宅で自分で測ることができる」です。

自分の食べたものがどのように体に影響を与えるのか、運動によって数値がどう変わるのかを目で見える化することは、健康で快適な毎日を送るための素晴らしいツールになります。

まずはご自身のライフスタイルに合った測定器を選び、無理のない範囲で日常の健康管理に取り入れてみてください。気になる数値が出た際や、不明な点があるときは、遠慮なく医師や薬剤師などの専門家に相談しながら、正しく活用していきましょう。

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