宅建士（宅地建物取引士）は、不動産取引に関する専門家で、以下のような業務を行います。
不動産の紹介や内覧
不動産の価値や諸条件を正確に把握し、売主や買主に対して内容をわかりやすく説明します。
契約書の作成・調印
契約書や重要事項説明書への記名・調印は、宅建士資格保有者にしかできない業務であり、それらは一般的に「独占業務」と呼ばれます。
重要事項の説明
不動産取引に関する重要な情報を提供し、適正な不動産取引を担保します。
不動産取引の全面的なサポート
売主や買主などに対して内容をわかりやすく説明し、当事者同士の間に立って契約を取りまとめることで、不動産取引を全面的にサポートします。
不動産取引に関する誤解やトラブルの未然防止
不動産取引を円滑に行うとともに、不動産取引に関する誤解やトラブルを未然に防ぐことで、私たちの大事な財産である不動産を守っています。
宅建士（宅地建物取引士）になるためには、以下のステップを経る必要があります。
宅建試験に合格する
まずは宅建試験を受けて合格することが必要です。受験資格は特に設けられておらず、受験手数料を支払えば誰でも試験を受けることができます。ただし、試験に合格するには、民法や宅建業法、税法など、複数の法律知識を身につける必要があります。
資格登録をする
試験に合格したら、次に各都道府県に資格を登録することが必要となります。ただし、宅地建物取引業の実務経験が2年未満の人については「登録実務講習」を受講しないと登録することができません。
宅地建物取引士証の交付を受ける
実務経験を積むか、研修を修了して資格を登録したら「宅地建物取引士証」の交付を受けて、晴れて宅建士としてのキャリアをスタートできるようになります。
これらのステップを経て、宅建士として活動することができます。ただし、試験の難易度は高く、合格するまでに一定の努力と時間が必要となります。自分の目指すキャリアに合わせて、適切な準備と対策を行うことが重要です。
宅建士（宅地建物取引士）の資格登録に必要な「登録実務講習」は、宅建業の実務経験が2年未満の人が宅建士になるための必須の講習です。この講習を受けることにより、「2年以上の実務経験を有する者と同等以上の能力を有する者」と認められ、宅地建物取引士資格登録を受けることができます。
登録実務講習の流れは以下の通りです。
通信講座（約1か月）
教材が送られてきて通信講座がスタートします。学習内容は38時間相当です。
スクーリング（1～2日間）
各自が会場まで足を運んで1～2日間の対面講義に参加します。
修了試験（スクーリングの最後に行う、1時間）
通信講座とスクーリングで学習した範囲から出題されます。出題形式は〇×式と記述式があり、それぞれ8割以上の正解で合格となります。
これらのステップを経て、登録実務講習の修了証が交付されます。元データ
最後に、宅建士試験の難易度は以下の通りです。参考まで。
合格率
宅建士試験の合格率は約15～18％です。これは、100人受験すれば、15人前後しか合格できない難関資格であることを示しています。
偏差値
宅建試験の偏差値は55〜56で、測量士や管理業務主任者試験などと同じくらいです。
勉強時間
宅建士試験の合格に必要な勉強時間は約300〜400時間とされています。
合格点
試験は50点満点で、35点~40点（約70％以上）の正答率が合格ラインとなっています。
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